☆:下記Westheimerの瞳孔径と焦点深度の図から、室内の通常の
瞳孔径では、焦点深度への瞳孔径の関与は予想外に少ないことが示されております
(津田先生米国式21項目検査から参照)
但し屋外など太陽光の下、
瞳孔径が2mm以下になれば光学機器と同じく深い焦点深度になります。(被写界深度)
☆:人間の錐体細胞の大きさは約1〜1.5μ
☆:球面収差・非点収差・最小錯乱円形などの関係
☆:感度:神経伝達関係など,
「物体を見ようとする意志や、見るクセ」
仮に人間の焦点深度に関して、瞳孔径の関与が少ないと仮定すれば?何が焦点深度に最大に関与するのか?視細胞の大きさも大きな差は無いと考えれば?
残るのは収差及びその他神経伝達関係になると考察します。
まだ約20例しかツインベルハードの処方は実施していないが?殆どに調節ラグが「0」に近くなる傾向を
見たが、即ち焦点深度の深い眼が浅い眼に変化した可能性はあるが、ラグの最小化が焦点深度を
浅くしたと断定は出来ません。(焦点深度が深くはなっていないと考察されるのみです)
ではラグが最小化するその変化の主原因はどこにあるのか?
こう考えれば、その主原因がさらに考察されて来ると思われます。
ツインベルハード症例中約75%に老眼補正効果が得られます。
老眼が補正されることは、即ち、手元を見るためのピント調節をが楽になっている事を示します。
これは大人では近くが見やすい事を示し、学童期の方は過剰な調節の軽減効果を示します。
過剰調節が、後天性近視を誘発したり、その原因となることは既に知られている事実です。
調節ラグとは、元来40cmの指標を見る時約2.5Dの調節を理論上人間は必要とされるが、散瞳検査などによる他覚的実測値は約2D程度になるケースが私たち東洋人の目に多く、おおよそ平均「+0.5」〜「+0.75D」のプラス方向への
(後述)調節のズレや遊びが生じる事が既に分かっております。
この調節のズレ「ラグ」が「軸性近視の進行に何らかの関係があるのでは」との見解が最近成されるようになってまいりました。ではそのピント調節のズレ「ラグ」の正体は一体何なのでしょうか?
人間の網膜のCCD即ち錐体細胞は約1ミクロンの大きさで、カメラと異なり
後ろ向き(逆方向に)CCD錐体細胞が眼球後面に向かって配列されております。網膜下に投影された光の反射を受け取っているような構造になりますが、調節ラグの「焦点深度のズレ」とその構造は無関係と思われます。
光学器機の場合、深い焦点深度のカメラはよく「簡易カメラ」や「穴あき写真機」に見られる現象です。
絞りを絞れば、F値が大きければ、当然上図公式にて焦点深度は深くなります、
人間の場合には上記の絞りではなく、甘い光学性能のレンズのような深い
焦点深度の発生を見る可能性があると考えます。
(但し、決してラグ値が大きな眼が以下の理由で劣った眼とは考えておりません)
焦点深度が深い眼は、速読や空手などの格闘技でどこにでもピントがあり有利な眼にもなります。
簡易カメラなどの深い焦点深度は多くはフィルム面に対して前後対照に生じます(上図焦点深度参照)
この焦点深度内で、どこに合焦するのかが、私たちのラグ測定となります。
人間の眼の場合には、時に深い焦点深度の中で、どこでもピントが合った状態になりますが、本来の
最小錯乱円の位置に、または許容錯乱円径が最小の位置に合焦する方が調節ラグ「0」となります。
私たちは、調節ラグに関する名称がまだ確定していな現在、前方ズレが「−」 後方への焦点の位置ズレは「+」で
表現しております。
岡山大学長谷部先生は、前方へのズレを「調節リード」、後方へのズレを「調節ラグ」と表現されて
おられます。(上記軸性近視の考察は、少なからず岡山大学長谷部先生のお考えの影響を受けております)が
WEBでは一般の方に分かりやすいように、「−」 「+」ラグとの表現をとらせて頂きました。
調節ラグ改善による軸性近視の予防の可能性は長谷部先生ご指摘のごとく、確定的な物ではなく、今後の
十分な検証の結果明らかにされる事象と考えております。また私たちは今回、動きと涙の介在するコンタクトの
検証ゆえ、患者様のご返答により判断する「自覚的調節ラグ」値を検査しました。
しかしながら、今後は諸先生方のご忠告のように、散瞳検査にて、同時に他覚的調節ラグの検証も十分
必要になると考えている次第であります。
他覚的調節ラグ検査には、上写真の「両眼開放オートレフ」がとても有効です。「両眼開放オートレフ」は
固視の変動を極力抑えなければその高性能なデーターは得られません。そのため当方は鏡に写った被検者自身
の眼を見させる事で、(ミラー法)で幼少の方からも十分正確なデーターを得る事を先の視能矯正学会等ににて発表致しました。

調節ラグとは””本来の眼の合焦点位置が、焦点深度の深さと関連して、ピントの合う許容内で
前方移動したり、後方移動する現象である。
収差の少ない高性能な光学機器では、ラグ値が「0」に近くなる可能性は高いが
ラグ値の変化が当方の検査において、焦点深度の変化を示す物では決してありません。
ラグ値が「0」ポジションからずれる事は即ち、「収差」や「像のボケ」が大きな状態でもピントが合って
いると判断する眼であり、またはピントがやや甘くても文字などを認識している眼の状態を示すと思われます。
(下記余談コーナー及び、焦点深度と許容錯乱円径の図を参照願います、後に再度解説があります)
動物実験にて片目を遮蔽したり、ピントが合っていない状態を継続させれば、遺伝とは無関係に
遮蔽眼などに特異的な後天性屈折性近視の顕著な増強を見る事は既に事実として知られています。
よって私たちは、「調節ラグの少ない即ち日常視にて常にクリアーな視力を得られた眼は」近視の進行が緩やかになるのではと考えております。
少し余談になります。
岡山大学「長谷部 聡先生」、また西信先生の論文などご指導を戴きました「湖崎 克先生」に
またサンコンタクト大橋社長に心から深く感謝する所存であります。今後ともどうか宜しくお願い申し上げます。
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その他少なからず、強い[マイナスラグ]を示すお子様にも 短期間の
後天性屈折性近視の進行例を見ております。
尚:上記症例など、一部にシクロペントレート点眼散瞳検査にて他覚的屈折検査データーを十分考慮して検査を行っております。
現状では、まだEBMに基づく臨床比較試験などの検証は十分ではありませんが、
上記症例と説明により近視予防の可能性が十分考えられると考えております。
引き続き実証データや他覚的データーの検証を行う予定です。ご期待願います。
過剰調節現象と偽近視は関連はありますが、決して同じ状態ではありません。